2025
月光
そして 僕は救われる 小鳥が呟く
けれど それを見つけたら 進む先には
そして 夢に看取られる 眠りに落ちゆく
すなわち それに埋もれたら 嘯く成れの果て
薄明かりに浸っていた
蹲って見つめて 電飾看板が唸る音
月光が君を照らしてる 美しいと思えたのに
聞こえないふりをして ひたすらに夜空を見上げた
未明に数えた星の数ほどに 僕は見えないものに縋ってしまう
思い出にさえ
後ろめたい言葉も 費やして尚辿り着けない
うらぶれたあの町も 遺書を残す日が訪れる
連なる川の流れを 沿って走ってゆく時に
水面に映す裏返しの影 独りでかき乱してみよう
いつの間にか僕は 要らなくなったよ
けどいつかは僕も 静謐に沈む
どうかあの娘を連れ戻して 息をする度
救いようがない 僕も君にも
互いに意味を求めることも
きっと僕は救われる 波に揺られ漂うように
それでも看取る夢の青さ 褪せて朽ちてゆく
すれ違う君の姿を追いかけていた
砕けそうな脆い涙を瞬く間に
月光 焼き尽くし 野原 水平線に続く君の声
月光が君を照らしているの 瞬間の思い出