2025
今日はまだ変わらずにいたい
目が覚めたら隣に君がいて 息をするたび胸が少し疼く
歯車が軋むように ギクシャクと静けさの中を
瞼を閉じ 耳を澄ませ 雨粒の音 ひとつひとつ
数えてたら 眠くなって ぼんやりとした朝にて
歩き出す ずっと前に 君は遠く先にいた
孤独の対岸 見越して 輝きに目が眩む
視線を辿りゆく
忘れたくないの あの日々たちを 綻ぶ花のすれ違う香りを
君の面影 波に砕かれ 揺らめいて 時を巻き戻して
手を伸ばして 掴めそうで 夜が解ける 白む空の隅を
眠る街に そっと光を落とし 語り合う声が響いて
また目を覚まし 君はもういない 窓を叩く風とだけ
或る雨季に生まれた 小さな願いたち ささやかに伝う
ともしびのように 濡れた道沿いの 尽くせない想い
濁ってた瞳 色褪せた言葉 いっそこのままで
忘れたくないの 無くしたくないの 記憶の隅に息をする